宮崎県立図書館

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塩月桃甫と中村地平

「塩月桃甫と中村地平」について

 塩月桃甫(1886-1954)は宮崎県内、今の西都市出身の画家、そして中村地平(1908-1963)は宮崎市出身の作家です。
地平は生徒、桃甫は美術教師あるいは、文学仲間である糾(ただし)の父親として、台北高等学校で出会います。

1944(昭和19)年に地平は東京から、1946(昭和21)年に桃甫は台湾から宮崎に帰郷します。桃甫は画業を続けつつ、宮崎県立図書館の第23代館長であった地平と親交が続きました。
館長時代地平は「花と絵の図書館」を目指し、当時の館に瑛九や児島虎次郎の絵とともに桃甫の作品も多く飾っていました。(現在の館も1枚が館長室の壁面に飾られています。)

地平は館長時代、県立図書館の館報「緑陰通信」を創刊し、そこに図書館への思いを度々綴っていました。「緑陰通信」には、桃甫の考案した図書館のマークや、館内に飾られていた絵画の写真が掲載されています。
 このように県立図書館と塩月桃甫、中村地平の縁は深いものがあります。

そこで、県立図書館では令和4年度、県立図書館創立120年を記念し、県立宮崎西高等学校の2年生に、宮崎県立美術館で桃甫の絵画作品と、中村地平に関するDVD(宮崎ケーブルテレビ「宮崎の肖像」)と宮崎県延岡市出身のアーティスト、小松孝英監督によるドキュメンタリー映画「塩月桃甫」を鑑賞し、文献で二人のことを調べ、最終的にホームページに発表する「塩月桃甫と中村地平」を実施しました。

   高校生たちは美術館職員と小松監督による桃甫に関する解説、当館郷土情報担当による台湾の歴史的背景の説明、宮崎大学名誉教授岡林稔氏の助言も受けました。
初めて二人の宮崎出身の作家、画家の作品に触れ、当時の戦前から戦後の世相を踏まえながら、限られた期間で複数の資料を読み、文章にまとめるのに苦心していました。

 以下は参加した5名の生徒がそれぞれテーマ毎に調べた内容です。どうぞご覧ください。