宮崎県立図書館

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名誉館長おすすめの本

 
名誉館長おすすめの本 当館の伊藤一彦名誉館長がおすすめする名著をご紹介。どれも貸出必至の人気本です。

 図書名 コメント
【第1回(平成28年4月)推薦】
満洲難民 三八度線に阻まれた命
井上卓弥/著 幻冬舎 
第47回大宅壮一ノンフィクション賞候補作。本土終戦の日から始まった地獄のような、満州の人びとの難民生活を描くノンフィクションである。生きて本土に帰れた人びとも多くを語らなかった悲劇の真実が明かされる。著者は毎日新聞の記者。 
【第1回(平成28年4月)推薦】
セラピスト Silence in Psychotherapy
最相葉月/著 新潮社 
心の病はどのように治るのか、治療とカウンセリングの原点と問題点に迫る本である。と言うと難しそうだが、読みやすく、しかも奥が深い。河合隼雄と中井久夫という「巨星」が登場する。心をもって人が生きるとはどういうことか問いかける本だ。 
【第1回(平成28年4月)推薦】
追憶の風景
福島泰樹/著 晶文社
戦後を生きた108人の熱い追悼の文である。吉本隆明、勝新太郎、美空ひばり、寺山修司、大島渚、髙橋和己、片岡知恵蔵など、その人選が何とも不思議で魅力的。作者は東京の歌人で、若山牧水賞受賞者。また東京の寺の住職でもある。
【第2回(平成28年6月)推薦】
黄昏客思
松浦寿輝/著 文藝春秋 
平成28年7月6日(日)にこの図書館で開催した「わくわく文芸講座」講師(小説家・詩人・評論家)の随筆集である。自己の人生と世界について深い思索にさそわれる。豊かで鋭い文体のもたらす知的快楽をたっぷり楽しませてもらえる。 
【第2回(平成28年6月)推薦】
不可能
松浦寿輝/著 講談社 
松浦氏は芥川賞を受賞した小説家でもある。この小説は昭和45年11月に割腹自殺を遂げたはずの三島由紀夫が、もし自殺に失敗して刑に服し、その後出獄をしたとしたら、何を思いどう生きたか。小説の醍醐味を味わえる現代の傑作である。 
【第2回(平成28年6月)推薦】
旅の人、島の人
俵万智/著 河出書房新社 
石垣島から宮崎に移り住んだ俵さん。その俵さんが石垣島での日々の生活を語ったエッセイ集である。地域の人びとと自然にとけこみ、我が子とともにインドア派からアウトドア派となっていく様子がいきいきと語られる。歌集『オレがマリオ』(文藝春秋)もあわせて読むと面白い。 
【第3回(平成28年8月)推薦】
日本文学全集12
池澤夏樹/編 河出書房新社 
話題の文学全集。芭蕉の「おくのほそ道」の新訳と百句鑑賞(松浦寿輝)、蕪村の名句選と鑑賞(辻原登)、一茶の名句選と鑑賞(長谷川櫂)を収める。現代の代表的な作家によるわかりやすい訳と鑑賞がすばらしい。古典の名作が身近になる。 
【第3回(平成28年8月)推薦】
下り坂をそろそろと下る
平田オリザ/著 講談社 
日本を代表する劇作家で、多方面の芸術活動を展開する著者の現代日本論。タイトル「下り坂をそろそろと下る」にこの本の意図が明らかだ。今、私たちはどう生きたらよいか、色々のヒントで考えさせてくれる本である。とくに「地方」の文化活動の実践の取り組みに教えられる。 
【第3回(平成28年8月)推薦】
神のパズル
大口玲子/著 すいれん舎 
若山牧水賞受賞歌人の著作。仙台から宮崎市に移り住んで5年になる著者の、自選短歌500余首、エッセイや講演記録を収める。母子避難のこと、原発のこと、宮崎での日々の暮らしのこと、率直で真摯な語り口は説得力のある言葉となって読者の胸に入りこんでくる。 
【第4回(平成29年1月)推薦】
マチネの終わりに
平野啓一郎/著 毎日新聞出版 
現代を代表する作家の恋愛小説である。恋愛小説というと若い人が主人公のように思う人がいるかも知れないが、この本は大人の恋愛小説。ギタリストの男性とジャーナリストの女性の恋愛がスリリングに展開し、読み出したらやめられない。 
【第4回(平成29年1月)推薦】
歴史の愉しみ方 忍者・合戦・幕末史に学ぶ
磯田道史/著 中央公論新社 
いま最も注目されている歴史家によるエッセイ集である。「忍者の実像を探る」「先人に驚く」「震災の歴史に学ぶ」「戦国の声を聴く」など。読みやすく、面白く、内容は奥深い。著者は堺雅人主演の映画「武士の家計簿」の原作者としても知られる。 
【第4回(平成29年1月)推薦】
日本文学全集29
池澤夏樹/編 河出書房新社 
明治時代以降の近現代詩・短歌・俳句の代表作を集めたアンソロジー。詩は池澤夏樹、短歌は穂村弘、俳句は小沢實の選で、解説文も豊かで味わいがある。詩は島崎東村・高村光太郎、短歌は佐佐木信綱・与謝野晶子、俳句は正岡子規・村上鬼城から始まり現代まで。 
【第5回(平成29年度)推薦】
リーチ先生
原田マハ/著 集英社 
第36回「新田次郎文学賞」受賞の小説。日本の美を深く愛したイギリス人の陶芸家のバーナード・リーチと彼をめぐる柳宗悦や濱田庄司などとの友情が感動を呼ぶ一冊である。著者は美術館勤務の経験を持つアートの専門家である。 
【第5回(平成29年度)推薦】
正岡子規-五つの入口
大岡信/著 岩波書店 
2017年は正岡子規生誕150年。わずか36年の生涯になしとげた俳句・短歌・評論・随筆の仕事は感嘆の一語に尽きる。病床で人はこれだけのことが出来るのかと勇気を与えられる。この本は先頃亡くなった大岡氏の講演集で、わかりやすく子規の魅力を教えてくれる。
【第5回(平成29年度)推薦】
ヘンリー・ソロー 野生の学舎
今福龍太/著 みすず書房 
『森の生活』で知られる、アメリカの稀有なる思想家ソロー。ウォールデン湖畔に自給自足の生活をし、森を何時間も歩く生活から生まれたその思索の成果を丁寧にたどった力作である。著者は文化人類学者で、東京外国語大学教授。 
【第6回(平成30年6月)推薦】
悲しみの秘義
若松英輔/著 ナナロク社 

【第6回(平成30年6月)推薦】
俳句と歩く
宇多喜代子/著  KADOKAWA

【第6回(平成30年6月)推薦】
緋の天空
葉室麟/著 集英社

【第7回(平成31年2月)推薦】
不意撃ち
辻原登/著 河出書房新社 
スリリングな連作小説。 
【第7回(平成31年2月)推薦】
ある男
平野啓一郎/著 文藝春秋 
西都市が主要な舞台。第70回読売文学賞受賞。
【第7回(平成31年2月)推薦】
野良猫を尊敬した日
穂村弘/著 講談社 
第23回若山牧水賞受賞者のエッセイ集。 
【第8回(令和2年4月)推薦】
曙光を旅する
葉室麟/著 朝日新聞出版 
九州の歴史を旅する紀行エッセイの名文集。 
【第8回(令和2年4月)推薦】
新訳更科日記
菅原孝標女/著 島内景二/著 花鳥社
古典の名著『更級日記』が現代によみがえる新訳。
【第8回(令和2年4月)推薦】
ペスト
カミュ/著 宮崎嶺雄/訳 新潮社
新型コロナウイルスの感染拡大の今、注目の一冊。 
【第9回(令和2年10月)推薦】
卒寿の自画像 わが人生の賛歌
中西進/著 東京書籍 
万葉集研究の第一人者で、「令和」の考案者とも言われる著者が90年の人生を振り返って語った本である。ユーモアのある語り口で、「中西ワールド」に引き込まれる。 
【第9回(令和2年10月)推薦】
大江健三郎全小説全解説
尾崎真理子/著 講談社

大江健三郎作家自身を語る

大江健三郎/著 聞き手・構成/尾崎真理子 新潮社 
尾崎真理子氏は宮崎市生まれで、文芸評論で活躍する早稲田大学文学学術院教授。宮崎県文化賞を受賞している。戦後を代表する作家の大江健三郎を理解するために大いに役立つ2冊である。
【第9回(令和2年10月)推薦】
中国書道遊覧
菅原教夫/著 芸術新聞社
著者は読売新聞東京本社の文化欄で人気の書道コラムを連載。この本は北京、西安他をめぐり、各地の書道家と交流した旅を記している。著者に常に同行しているのが、宮崎市出身の日本を代表する書家・篆刻家の師村妙石氏。書道や中国に関心をもつ人に有意義な本だが、師村氏の中国での業績や活躍を知ることもできる。師村氏は早くに宮崎県文化賞を受賞し、他にも多くの受賞がある。 
【第10回(令和3年1月)推薦】
長寿と画家
河原啓子/著 フィルムアート社
サブタイトルに「巨匠たちが晩年に描いたものとは?」とあるように、ゴヤ、ドガ、モネ、ルノワール、あるいは若冲、北斎、大観などの画家たちが、長寿を保ちつつも苦しみながらも理想の作をめざした評伝である。一人一人の画家の生き方に励まされる。 
【第10回(令和3年1月)推薦】
元彼の遺言状
新川帆立/著 宝島社

第19回「このミステリーがすごい」大賞作。全国でも宮崎でもベストセラー上位の遺産相続ミステリーだが、ミステリーをこえた小説の醍醐味がある。現役弁護士の著者は大宮小、宮大附属中の出身。宮崎出身の作家の誕生がうれしい。
【第10回(令和3年1月)推薦】
伊藤一彦が聞く 牧水賞歌人の世界
伊藤一彦/編・著 青磁社
自分の名前が入った本で恐縮だが、牧水賞25周年記念の受賞者インタビュー集である。高野公彦、佐佐木幸綱、永田和宏、小高賢、小島ゆかり、河野裕子、三枝昴之、栗本享子が自分の生い立ちや歌との出会いを率直に語ってくれている。さすが感性豊かな歌人たちである。