宮崎県立図書館

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資料収集方針

1 趣旨
この収集方針は、宮崎県立図書館(以下、「県立図書館」という。)の、図書館資料(以下、「資料」という。)の収集に関して、必要な事項を定めるものとする。

2 基本方針
県民への社会教育の推進、及び県民の生涯にわたる学習活動を支援するために、各分野における基本的な資料から専門的な資料まで幅広く収集し、特に下記事項について、重点的に取り組むものとする。
(1) 県立図書館としての役割による収集
県全域への均衡ある図書環境を充実させるために、市町村の図書館や図書室(以下、「市町村立図書館等」という。)と連携・協力を図り、それぞれの役割を踏まえた資料の収集に努めるものとする。
(2) 学校教育援助のための収集
社会教育と学校教育との連携のもと、学校教育における課題解決や児童生徒の学習活動を援助するために、必要とする資料の収集に努めるものとする。
(3) 郷土資料充実のための収集
本県の歴史、文化、行政など郷土に関する資料を次世代に引き継いでいくために、市町村立図書館等と連携・協力を図りながら、県内各地域に関わる資料の収集に努めるものとする。
(4) 子ども読書活動推進のための収集
家庭や地域、学校等と連携・協力を図りながら、読み聞かせや自主的な読書など子どもたちの読書活動を推進するために、全県的な取組に向けた適切な資料の収集に努めるものとする。
(5) 特色ある図書館づくりのための収集
本県のすばらしい自然環境の保護と、国土保全を担いかつ本県産業の基盤である農林水産業の発展に資するために、県民の理解や意識の高揚、啓発につながる特色ある資料の収集に努めるものとする。
(6) 地域や社会人支援のための収集
地域や社会人が、その時々の社会情勢や様々な要因によって抱える課題の解決を支援するために、関係機関との連携・協力を図りながら、関連する分野の総体的な資料収集に努めるものとする。

3 資料別収集基準
収集に当たっては、2の基本方針を踏まえ、次に掲げる資料ごとの基準により、予算の範囲内において効率的で適切な収集を行う。
(1) 一般資料
一般資料とは、次の(2)から(10)に掲げる以外の資料をいう。
ア:総記
(ア)情報科学は、最新のものから解説書を中心に収集する。
(イ)図書館、図書に関する資料は広く収集する。
イ:哲学・宗教
(ア)哲学は、入門書や解説書などを中心に体系的に収集する。
(イ)心理学、倫理学は、解説書、研究書を収集する。
(ウ)宗教は、平易に書かれた解説書を中心に収集する。
ウ:歴史・地理
(ア)歴史は、各時代における入門書、研究書、史料等を収集する。
(イ)伝記は、著名人に関するものを広く収集する。
(ウ)地理、地誌、紀行は、解説書を中心に収集する。
エ:社会科学
(ア)今日的課題を踏まえて収集する。
(イ)法令等の改正に伴う資料は、手引書や解説書を収集する。
(ウ)統計資料等は、広く継続的に収集する。
(エ)専門書は、基礎的なものを中心に収集する。
オ:自然科学・医学
(ア)自然科学は、幅広く収集する。
(イ)天文学や地球科学及び生物科学は、積極的に収集する。
(ウ)医学・薬学は、各細目にわたり、入門書、解説書を中心に収集する。
(エ)専門書は、基礎的なものを中心に収集する。
カ:技術・家政学
(ア)技術、工学は、最新の情報に留意して収集する。
(イ)環境を取り扱った資料は、幅広く積極的に収集する。
(ウ)家政学は、解説書を中心に収集する。
(エ)専門書は、基礎的なものを中心に収集する。
キ:産業
(ア)農林水産業に関する資料は、幅広く積極的に収集する。
(イ)商業や観光は、地域支援に関するものを中心に収集する。
(ウ)運輸、通信は、最新の情報に留意して収集する。
(エ)専門書は、基礎的なものを中心に収集する。
ク:芸術・スポーツ・諸芸
(ア)芸術は、解説書、研究書、作品集等を体系的に収集する。
(イ)スポーツはルール改正に留意し、解説書、技術書等を収集する。
(ウ)諸芸は、解説書、研究書を中心に収集する。
ケ:言語
(ア)言語学、辞典類は広く収集する。
(イ)文章、会話、方言などは解説書を中心に収集する。
コ:文学
(ア)古典や研究書などを充実させる。
(イ)主な文学賞受賞作品は収集する。
(ウ)全集、作品集は広く収集する。
(2) 参考資料
参考資料とは、特定の知識、情報について調べるための資料をいう。
ア:調査研究やレファレンスなどの業務に役立つ各分野の資料を収集する。
イ:学術的に評価のあるものを収集する。
ウ:各種統計報告書などのデータ資料、また国等の行政機関による刊行物は、積極的に収集する。
(3) 児童資料
児童資料とは、乳幼児が見る赤ちゃん絵本から、中学生向きの読み物に至る子どもの資料をいう。
ア:それぞれの年齢、発達段階に応じた資料を幅広く収集する。
イ:長く読み継がれるなど、評価の定まった資料は、もれなく収集する。
ウ:児童文学研究や読書活動推進に関する資料を収集する。
(4) 青少年資料
青少年資料とは、主に10代を対象とした資料をいう。
ア:青少年の読書活動の推進を図るため、興味関心等も考慮し、感性と創造力を豊かにする資料を幅広く収集する。
イ:生活や学習の課題解決などに関する資料を収集する。
(5) 郷土資料
郷土資料とは、郷土や郷土関係者などに関する資料をいう。
ア:宮崎県全域および歴史的、社会的に関係の深い地域の資料を、網羅的に収集する。
(ア)郷土の事物や郷土にゆかりのある人について記載された資料
(イ)本県および県内市町村または国その他公的機関が刊行、あるいは作成した資料
(ウ)郷土で活動する個人や団体などが作成した資料
(エ)古文書等史資料
(オ)郷土にゆかりのある人が著した資料
イ:郷土資料として収集するものは、図書、古文書、絵図、地図、写真、逐次刊行物、パンフレット類、視聴覚資料等を対象とする。
(6) 逐次刊行物
逐次刊行物とは、終期が予定されず、同一の標題のもと、巻号や年月などに表示され定期的(あるいは不定期)に刊行される資料をいう。
ア:雑誌
(ア)さまざまな分野における県民の学習支援のための雑誌
(イ)九州各県で、分担保存の取り決めをしている雑誌
(ウ)県内公共図書館等で、分担保存の取り決めをしている雑誌
イ:新聞
(ア)主要な全国紙
(イ)九州各県の主要な地方紙
(ウ)業界紙、子ども紙、外国紙
(7) 視聴覚資料  視聴覚資料とは、図書館資料のうち、映像、音声など文字以外の表現方法で主に記録され、図書館法に定める視聴覚教育の資料をいう。
ア:県民の教育文化に向上に資する資料を収集する。
(ア)視聴覚事業及び社会教育関係団体の活動、学校の教育活動に活用できる資料
(イ)高く評価され感動的な資料
(ウ)国内外で受賞した芸術性の高い資料
(8) 外国語資料  外国語資料とは、対象が主として外国人向けで、主に日本語以外で表現された資料をいう。
ア:外国人への情報提供の充実、および県民の外国理解に役立つ資料を収集する。
(ア)日本の歴史、文化等に関する資料、日本文学の翻訳資料
(イ)外国の歴史、文化、文学等に関する資料
(ウ)外国人が、日本での生活に必要とする情報を提供できる資料
(9) 電子資料
オンラインデータベースなどの電子資料は、他の資料との情報の補完性を考慮して収集する。
(10) その他
幅広い利用者への資料の提供及び資料の適切な保存や活用を図るため、次の仕様による資料も適宜収集する。
ア:大活字本、音声資料
イ:マイクロフィルム資料
ウ:新聞、雑誌などの製本資料

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